直流電源装置の整流器容量選定について

直流電源装置の整流器容量を決めるには2つの大事な要素が必要となります。

① 蓄電池を充電するために必要な 『蓄電池充電電流』を算出。
 蓄電池の充電電流は蓄電池容量より算出(C:蓄電池容量[Ah]の数値)
 鉛蓄電池: 1/10Ⅽ[A]以上 アルカリ蓄電池: 1/5Ⅽ[A]以上
 消防設備用蓄電池設備(消防法適合品):1/15Ⅽ[A]以上

② 商用受電時の『常時直流負荷電流(最大値)』の確認が必要。
 監視・制御設備、サーボモーター等の常時直流負荷が含まれる場合、最大常時負荷電流を整流器容量に付加する必要が
 あります。整流器出力電圧をストレートに供給する直接負荷と、負荷の許容電圧範囲に調整して給電する電圧補償負荷
 (負荷電圧補償装置:SID)があります。

即ち、直流電源装置の整流器容量の計算式は…
整流器容量[A]= 蓄電池充電電流[A]+常時負荷電流[A]となります。

例えば、直流電源装置の構成が
鉛蓄電池‥‥SNS-150(150Ah)
直接負荷‥‥サーボモータ  20A
電圧補償負荷‥‥制御電源、シーケンサ電源  15A
となる場合は、計算式に当てはめると…
整流器容量[A]= 蓄電池充電電流(150Ah×1/10)+常時負荷電流(20A + 15A)
                            = 蓄電池充電電流(15A)+常時負荷電流(35A)
         50A
となり、整流器容量は50Aを選定することになります。